学校のAEDが「外」に出る日 ―― 向日市の小さな決断が、命を救うかもしれない話

学校のグラウンドは、放課後や土日になると、地域の子どもたちの遊び場になります。
部活動、少年野球、地域のスポーツ少年団……校舎が閉まっていても、
子どもたちの声はグラウンドに響いています。
そんな中で、ふと不安になったことはありませんか。
「もし、校庭で誰かが倒れたら?」
向日市はこの問いに向き合う一歩を踏みだしました。
市内の全小中学校で校舎の中に設置されているAED(自動体外式除細動器)を、
屋外に移す方針が報じられ、完了しています。
なぜ「外に出す」だけで安心につながるのか
これまでAEDは校舎の中、多くは職員室や玄関付近に置かれていました。
授業中や部活動中であれば先生方がすぐに対応できますが、問題は「校舎が閉まっている時間」です。
- 週末のスポーツ少年団の練習中
- 放課後、施設開放でグラウンドを使う地域の大人たち
- 夜間、体育館を借りているサークル活動中
こうした場面では、たとえ校内にAEDがあっても、鍵のかかった校舎の中には入れず、使うことができませんでした。心停止から救命処置までの時間は「1分ごとに救命率が約7〜10%下がる」と言われるほどシビアです。校舎の外に設置し、いつでも誰でも取り出せるようにすることは、地味に見えて、実はとても大きな意味を持つ変更なのです。
母として、議員として思うこと
3人の子育てをしていると、「もしも」のときに頼れる場所が近所にあるかどうかは、
本当に安心材料になります。AEDがどこにあるかを知っている大人が地域に増えるだけで、
いざというときの初動は大きく変わります。
今回の屋外化の動きは、行政の小さな決断のひとつですが、こうした一つひとつの積み重ねが、
子どもたちが安心して外で遊べるまちをつくっていくのだと思います。
一方で、屋外設置には新しい課題も出てきます。
- 設置場所の広報・夜間でも見つけやすい表示や照明
- 実際に「使い方」を知っている大人をどう増やすか(講習会の周知など)
ハードを整えるだけでなく、それを使える人を増やすソフト面の取り組みも、
これからの向日市に問われてくるところだと感じています。
市民防災士含め、使える人を増やすことも大切です。
まずは、知ることから
今回の件で改めて感じたのは、「AEDがどこにあるか」を、実は親自身もあまり把握できていない
ということです。
今度、お子さんの学校に行く機会があれば、ぜひ一度、AEDの設置場所を確認してみてください。
それだけでも、いざというときの数十秒を短縮できるかもしれません。
向日市から、子どもたちの「もしも」に強いまちづくりを。これからも、現場の声を聞きながら、
議会の場でも取り上げていきたいと思います。